ビデオセミナー「術中破裂」

動脈瘤ビデオセミナー
「術中破裂にどう対処する?」

ナビゲーター 壽美田一貴(東京医科歯科大学)
髙谷 英克(東京医科歯科大学 放射線部)
森山 宣子(東京医科歯科大学 看護部)
プレゼンテーター 奥村 浩隆(新座志木中央病院)
加藤 直樹(東京慈恵医科大学)
日時 2023年2月4日(土)16:10〜17:00(50分)
このセミナーのポイント
  • どの術者どの施設でも起こり得る事を再認識
  • トラブルを乗り越えるための成功イメージを共有
  • 助手/放射線技師/看護師の役割と心構え

血管内治療は患者さんにとって低侵襲というメリットがありますが、出血性トラブルが重篤化しやすいという欠点も忘れてはなりません。国内データ(JR-NET3)によると、未破裂脳動脈瘤で100人に1人、破裂脳動脈瘤では25人に1人に術中破裂がおこっているようです。ほとんどの施設で数年に1例しか遭遇しないトラブルなので、「慣れていない」と思いますが、患者さんに対するインパクトは計り知れない合併症であるため、平素から心構えをしておく必要があります。

まれにしか起こらないトラブルにどのように心構えをしておくかは、自動車事故への心構えに似ていると感じています。教習所では、いくら気を付けていても事故が起こり得ること、それを避けるための心構えや起こった時の行動などをビデオで学びますが、カテーテル治療でも同様のアプローチは役に立つに違いありません。そこで、私自身が勉強したいと思い、このセミナーを企画いたしました。

経験豊富な施設に症例提示をお願いしました。脳動脈瘤のコイル塞栓術中のビデオを実際に見せていただき、いくら技術があっても術中破裂は起こり得ることや、どのように対処をして上手く切り抜けたのかという成功イメージを学びたいと思います。

術中破裂時の対応について、助手・放射線技師・看護師の視点で役割や行動が語られる事はあまりありません。絶対的に経験豊富な血管内治療医が「司令塔」になれればいいのですが、夜間・休日の治療であったり、経験豊富な医師自身が術中破裂をおこした場合は、そうは行きません。助手・放射線技師・看護師はどのように行動すれば良いのかイメージを持っておいた方がよいと思い、壽美田先生のチームではどのようにされているかをご紹介いただくことにしました。その後に各施設での様々な工夫や考え方をお教え頂ければと期待しています。

文献

J Neurointerv Surg. 2020 Jun;12(6):605-609.
Neurol Med Chir (Tokyo). 2020 Feb 15;60(2):55-65.

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